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只今zuizuiが嵌っているゲーム、ジャスティス学園ですが、一番のお気に入りキャラはランちゃんです

ツンデレです、彼女は

ツンデレは好みですよ、zuizui……

素直になりたいけど、素直になれない……ふふふ(危)

美形で真面目馬鹿でツンデレ、この3つが揃ったらきゅーんと、死んでしまいます

ひびき 蘭ちゃんは、その中の定番で最初は主人公を男とも思わず、色々とボロ雑巾のように扱いますが、だんだん主人公の優しさに触れ、なんだかどうしようもなくドキドキしてきてしまうのですが、ここはツンデレ、素直じゃない

バレンタインとホワイトデーは必見でっせー





ちなみに、雹は特別です

一番初めにプレイしたときは「コイツマジ恐い!やばいよ無理!!」とか叫んでました

今は違う

実際には存在して欲しくないが、架空ならラブキャラ

初めは恭介の方が好きだったんですが、今は雹は

たまに間違えて「雹介」とか言っちゃいますが(駄目ジャン)



さて江戸パラレルですが、書けば書くほど皆様の需要から離れて行く気が……

今1位を書いてますがね……なかなか、です

そしてもうすぐサイトが5万ヒットです!

5万!5万ですよ!

あの弱少サイトが5万

皆様のおかげです

頑張れ、みなさん!(え?)


それでは

(脱兎)
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続きは此方



恋愛は、楽しい



「ハァイ!奇遇だね!今暇かい?」

「いいえ、ちっとも」

「だったらこれから、暇あるかい?」

「いいえ、ちっとも」

「じゃあ土曜日空いてる?ソレが駄目なら日曜日」

「いいえ、ちっとも」

「俺と会話する気があるかい、お嬢ちゃん」

「いいえ、ちっとも」



眉一本、というか顔の筋肉を一つも動かさず淡々と答える少女に金髪の、少しどころかかなり良い体格のアメリカ人は苦笑する

ゴツゴツした指でその柔らかい金髪をかきあげる、そこから覗く青い、人工的ではない蒼の瞳に一般女子から少しお年を召した御姉様までに人気のソレは少女には聞かないらしく、少女はロイの顔すら見ようとしない

ロイは少し肩を竦めるポーズをして、もう一度丁度すっぽり腕の中に収まりそうな小さな矮躯の彼女を見つめた


「my dear girl……、あまり困らせないでおくれよ」

「進行を邪魔されて迷惑なのは私のほうです」

「それでも止められないのさ、この想いは」

「アメリカでは押す事が良いとされてるかは知りませんが、日本では謙虚が美徳なのです」

「俺はアメリカ人だけど?」

「私は日本人です、父も母も祖父も祖母も曽祖父も曾祖母も」



ぱっつんと眉がちょうど隠れるくらいにまっすぐカットされた前髪

すとんと真っ直ぐに落とされた髪

父に進められ、読んだことのある日本の物語のThe Tale of Genjiに出てきそうな髪型だ

まぁあの女性達は魅力的だがいささか髪が長すぎだというのがロイの屈託の無い意見なのだが、目の前の少女は腰のあたりでまた横に真っ直ぐ切られている

少し釣りあがった切れ目は氷柱よりもドライアイスのような火傷をさせてしまう冷たさを持つ

それに触れてみたいと思うのは、男の性だろうか



「話は終わってないよ、何処へ行くんだいコネコちゃん」

「私はそんな柔ではありません」

「歩くのを止めて、ボクの方を振り向いてくれないか?」

「急いでますの」

「ボクの全てをかけてお願いだ」

「興味ありません」

「答えてくれないか?ボクは君が好きだ」

「私は貴方を好きではありません」

「ボクの何が気に食わない?何故振り向いて、目を合わせて……おっと」

「前を見ないと電柱にぶつかってしまいます、貴方のように」

「だったら今度の火曜日」

「委員会です」



すたすたと去っていく少女にロイはついていく

勿論ロイの方が足が長いし、追いつこうと思えば簡単に追いつける

しかし、それはしない

彼女の背中を見るのは嫌いではない

それに



「私、貴方の暇つぶしにはなりませんのよ」

「何故だい?」

「私にも矜持があるのです、山より高い」

「ボクの愛は海より深い」

「さぞかしどんより暗いのですね、海藻とかびっしり生えて」

「Honey……」



おかしいと思う

アメリカでも自分に振り向かない女は沢山いた

それでもロイは構わなかった

好きになってくれても、ロイの浮気癖に嫌気がさしてロイの元を去った女も腐ったほどいる

ティファニーのような意外とへこたれない珍しい女もいるが世界を飛び回るロイにそんなものは関係ない

関係を持ったとしても、すぐに切れる

来る物は拒まず、去る物は追わず

ジャパンにもいい言葉がある

ロイは、この少女に対してもそのつもりだった




「愛してる」

「そうですか」




物語の、ジャパニーズプリンセスのような髪に触れたい

細い胴に腕を回して

白い肌に自分の跡を残したい

切れ目のドライアイスに口付けして

少し薄い唇には、何をしよう

先を急ぐ彼女に、何をしよう

振り返ったら、何をしよう

いつのまにか、ジャパンに来るたび会いに行く

ジャパンに用が無くとも暇を見つけては会いに行く

君が好き

追い詰める楽しさなら熟知済みだが

追いかける楽しさは、初めてだ




「I look back, and watch me(こっち向いて、ボクを見て)」





ロイは囁く

もうタイムリミットはあとわずか

そろそろ空港に向かわないと次の仕事に間に合わない

ロイは立ち止まる、少女は進む

ピリリとなる無粋な携帯をポケットから取り出して、軽く言葉を交わして切る

そしてもう一度、少女を




「Dear ogre,Come to here(可愛い鬼さん、ここまでおいで)」




ロイは笑う

携帯がへし折れるほど握り締めて大声で笑った

通り過ぎていく通行人が驚いて此方を見るほどに




「仕事が終わればすぐ行くよ、ハニー」

「結構です」

「待ってくれよ、他の男に目移りしちゃ駄目だ」

「ありえません」

「変な方向に走っても駄目だ」

「さぁ?」

「いい子で待っててくれよ、コネコちゃん」

「引き裂いてあげます」



彼女は進む、立ち止まらずに

そんな背中にわずかな爪を立てられないか

立ててくれるなら、差し出そう、この体

甘い噛み跡、ゆっくり可愛がってやろう


追いかけるのが楽しいのは、このやり取りが楽しくて仕方が無いからだ




「奇遇ですね、私も貴方の前を歩くのが大好きなんですよ、貴方の顔を見なくて済むから」




可愛くない言葉を言うのはご愛嬌

そんな瞳にキスを投げ、ロイは歩く

今度はどんなやり取りをしよう

今度はどんな言葉を交わそう

キスより甘く、ハグより痛い

君とボクの愛の形




「君が手に入ったらきっと死んじゃうね」

「だったら生殺しにしますね」

「嬉しいけど、腹上死も悪くないよ」

「今すぐ葬ってあげましょう」



首に添えられた手の甲にキスして少しの別れ

絡めたい腕は、ピシッと叩かれたので、自粛中

鳴り響く携帯は、この際へし折ってしまおう

愛の言葉は永遠に

僕らはいつまで経っても終わらない




.


そよそよと頬を撫でる生ぬるい空気に俺はゆるゆると夢から覚める

うっすらと目を開けると、太陽の光が一気に流れ込む

眉間に皺を寄せてゆっくりと起き上がると頭の中が割れ鐘のように響く

寝すぎたか、と思い空を見上げると太陽が真上にあった

どうやら昼過ぎらしい



「あ、起きタ」


そう言って、まだ覚醒し切れない俺の頭に流れ込む笑顔は、生ぬるい空気を作り出す太陽より輝いて見えた




「駄目なのは外で寝る事じゃなくテその行為なんだよネ、まだ寒いのは春になったバかりだかラ、野犬が出るのもこんな野原だヨ?」

「テメェには関係ねーよ」

「寂しいと感じるのはその言葉ネ、座長モ雇うって言ってる理由はあっくんに才能があるからだヨ」

「見世物小屋で何をしろっていってんだ、興味もねぇよ」

「出来るのはあっくんだからネ!誘導するのがお客様だけでもいいんだよ!」


ぶうう、と音が出そうなほど薄紅色の頬を膨らませ、もう一度寝っ転がった俺の上にソイツは乗っかる

俺の腹にどす!と音を立てて座るが大して痛みや衝撃を感じない

軽すぎるのだ、コイツが



「で、結局お前は何しにきたんだ」

「あ、そウだ!見て欲しいのはこの着物ネ!」



そうソイツは言って、自分の着物の袖口を握り、ふわふわと中に泳がす

……ああ

いつもと雰囲気が違うと思ったら、着物が違ったのか

そういえば今日の着物は薄桃色だ

いつもは若葉色のを大事そうに着ているのに

ま、どうでもいい

……似合っているなんて思っていない



「似合ウ?」

「……まあな」

「嬉しい!あっくん大好き!」

「………」


きゃいきゃいと、そこらへんの町に屯って居るような女共のように喜ぶ

一つに縛られた髪が揺れる

そして、黒の瞳も


――覚えておらんらしいねん、昔の事、全部

いつの日かは忘れたが、ボサ髪の伊達眼鏡野郎がそのふざけた顔を思いっきり曇らせて言った言葉を思い出す

――俺ら一座と同じ、上方の生まれらしいんやけどな、両親もおらんし、知り合いもおらん、出会った頃からあんな風に言葉もおかしいし、話の中身も滅茶苦茶やねん

俺が、大切な人だとコイツが言ったから、と

そう言ってボサ髪は俺を信用するように言った

――医者に見せたらなんや、頭の中が傷付けられてるーゆうてな、俺らと出会った時はもっと酷かったんやけど、ボロボロで捨てられててん、アイツ


まるで、俺とコイツが出会って日のようだ、それは、と俺は自嘲したのを覚えている

ボサ髪は続けた

――だから、あんま傷付けんといてやって、俺らはまだ江戸にいるさかい、その間だけ、その間だけ



「あっくん?」

「……あ?何だ」

「ついている桜の花びらは鼻の上!とルヨ」

「ああ……」



黒く、長い髪

黒曜の瞳

薄桃色の着物から伸びる腕と脚は限りなく細く、頼りない

その下に眠る様々な傷痕は何を意味するのか



「あっくん?」

「何だ」

「寝るのはまたか?」

「お前は、どうすんだ」

「傍に居るのはあっくんだから?あれ?あっくんなのでそばにいる?」

「……勝手にしろ」

「うん、頼まれたし優紀ちゃんに」

「………」

「冗談」

「ケ……ッ」




そよそよと、春風が流れる

甘い香り、柔らかな光、過去を隠した笑顔

この腕で守れるか

江戸に居る間、否、これからもずっと

そんな馬鹿みたいな考えを飛ばして、俺は瞳を閉じた

今腕に抱く感覚、それだけを確かめて



瞳を閉じても君が居る

その春を味わいながら、また俺はここで眠る


.

はぁ?何でんな事聞いてんだよ

別にいいだろ?てゆーか何で知りたいんだよ、アイツの料理好きはいつものことだろ?今日特別に飯作るってわけじゃねーしな

あ?出会った時の事だぁ?

あのクソババァが俺を岩の下敷きにして、そっから出したのがアイツで……、うるせーぞ八戒、別に俺がババァをババァと呼ぼうがどうしようが俺の勝手だ、テメーには関係ねぇ

ぎゃああああああ!……て、テメェ!さっきまでいなかった癖にいきなり寄って来て、人の頭、クッ!!ふ、ふざ……、けんな!!



おい悟浄………アイツ、行ったか?

まったく、話に興味ねー癖していきなり現れてんじゃねーよ

あ゛?……話が進まないだぁ?

テメーがいきなりアイツを呼んだからだろ八戒!!って、人の話は最後まで聞きやがれ!!何処行くんだ!!

……いっつもアイツの尻ばっか追いかけやがって、……付き合ってらんねーぜ

ああ……、わかってる悟浄、話せばいいんだろ、話せば

ったく、テメーがいきなり聞いてくるから……、わかった、わかったからそんなに謝んな、またアイツがワッカ絞めてくるだろうが


……俺が、あのババァに岩の下敷きにされて500年

はっきりって499年間何があったかは覚えてねーよ

残りの1年間もあやふやだ、というか変わり映えしない毎日だったから仕方ねぇよ

毎日毎日太陽が昇って降りて、月が出て、星が出て、また太陽が出る頃には月も星も消えて、たまに雨が降って、温かくなる頃には花が咲いて、暑くなったら蝉が鳴く、涼しくなったら落ち葉落ちて、寒くなったら雪が降る

……あ゛?――まぁ、そんな事を思い出したのは最近だ

あの時は花も蝉も葉も雪も知らなかったしな、……別にどーでもいいだろ、そんな事

……山がある場所も辺鄙で、俺がいたのはその奥の奥の誰も寄り付かない場所だ

別にそれを教える奴もいなかったし、俺はずっとそこで岩に押しつぶされていた

……ンな事教えてもらいたいとも思わねぇよ、ただあのババアに腹が立って腹が立って仕方なかったからな

チッ、うだうだ言ってたらまた腹が立ってきた

………わかったわかった、話を戻す

俺があのババアに岩の下敷きにされてきっかり500年

無茶苦茶さみー雪の日だ、……あ゛?確かに俺は寒さなんてさして感じねぇが……、別に良いだろう、そのくらい

その日の俺の耳に、いつもの雪の落ちる音の他に、足音が聞こえてきた

……足音だぜ?足音

辺鄙で誰もよりつかねー山の奥の奥にだぜ?、俺は生まれて初めて自分を疑ったな、しかもこんな大雪の日に山登りなんて自殺志願の奴もしない荒業だぜ?

それの馬鹿がアイツだ、あそこで宿屋の女を口説いている破戒僧

いっつもあのオレンジ頭に「女人禁制」だなんだ言ってるくせに自分は出会う女出会う女片っ端から口説きやがってなまじ顔がいいから……、わかった、わかった、話を進めればいいんだろ


……俺は足音を聞いていた、あの寒い岩の下でな、……別に呼んだわけじゃねーよ、ただの人間にこの岩が退かせられるとは思わなかったからな

騒ぎになるのも面倒だ、俺はただ足音だけを聞いていた

すぐ去ると思ってた、でもアイツはこっちに来た

コッチに来て、俺の目の前で足を止めて、しゃがみこんだ

雪の日だ、やたら回りが灰色でアイツの顔は逆光で見えなかった

俺は……、別にビビってたわけじゃねぇ!ただ、アイツが何を言うか待っていただけだ!

そんな風に勿体付けてまでアイツは何を言ったかわかるか?

「死ぬほど寒いねぇ、ここ……、突然だけどキミ、天竺どこか知らない?」だぜ?

はぁ?と俺は返した、……そういえば久しぶりに出した声だったな、あ゛?……100年くらいで飽きたんだよ、ババアの悪口いうのはな、今はいくらでも言えるぜ

で、アイツは「天竺目指してるんだけど、道に迷ったんだ」と言いやがった

……俺は頭痛がした、頭痛がしたのは初めてだった、俺を悩ませる相手なんて500年前には存在しなかったからな

俺は、「天竺がどこにあるか知らねぇが、ここじゃねぇよ」……それに、こんな場所誰も通らねぇよ、と思ったな

そしたらアイツ「だったら、何でアンタここにいるの」って言いやがった

俺は簡単に「押しつぶされてんだよ」と言った、……はっきりいって頭痛が物凄かった、説明もめんどくさかった、さっさと帰れと思った

そしたらあの破戒僧、手を伸ばして俺の頬を持って俺の顔を上げた……無理やりな、下敷きにされてんだから首あがらねーって言うのに

俺はあの時の俺の首が出したありえねぇ音を忘れねぇ……

まぁ、その時アイツが俺の方に顔を近づけたらあいつの顔と、髪と服装がわかった

ちゃんと見えたのは真っ黒な髪と真っ黒な目だけだがな、まぁいい

「出してやろうか?」アイツは言った

俺は驚いたが、すぐに諦めた

俺の顔を上げた両手は細かったし、人間にどうこう出来る大きさの岩じゃねぇ、その程度だったら俺がとっくに逃げ出している

「そのかわり、私を天竺に連れて行け、いや、私のかわりに地図を見て、私を天竺に導け、地理は苦手なんだ」とアイツは言った

俺は出来るなら、やってやると答えた、本気じゃねぇぞ!首も痛かったし、さっさと諦めて帰ってほしかったんだよ!勘違いすんじゃねぇぞ!

……それから、そう言ったらアイツは「成立だ」と笑って、……アイツの顔が見えた初めてがそれだ

無茶苦茶綺麗な笑顔で、無茶苦茶邪悪だった、……ババアを久しぶりに思い出すような笑みだった

別に誉めてねーよ、いちいちうっせぇぞ、悟浄、テメェが聞きてェっつんだんだから最後まで黙ってろ


……そっから、手が離れて、俺は首を下ろして、それから―――――、いつのまにか俺は岩の下じゃなくアイツの傍の傍にいた

あ゛あ゛?大切なトコが抜けてるだぁ?

仕方ねーだろ、覚えてねーんだからな、俺がどうやって岩から出たなんてな

岩が砕けたか、割れたか、消えたか、したんだろう、あの破戒僧だったらそのくらいできっだろ

まぁ……アイツと最初の記憶は結構地味だった、目が覚めた俺はベッドに寝ていて、起きたらアイツがいた

それから、起きた俺に気付いて、これからよろしく、とまた手を伸ばしてきた、おっそろしく冷たかったな、あの手は、お陰でいっきに目が覚めた

――そっからだ、俺の意識がはっきりしてきたのも、記憶が頭に残るようになった

冬が寒くて、雪が冷たくて、それが融けたら春になって、花が咲くって判ったしな

時間の流れを感じるようになったのし、人間は意外と脆いっつーのもわかった、そんとき食ったアイツの手づくりの飯は500年間で一番美味かった事もな……あと、無茶苦茶な方向音痴で女好きでドカ食いのわがまま矛盾の破戒僧の存在もより深く知った、ババアより性質悪ィぜ?あの破戒僧

……あ゛?何で傍にいるってか?

仕方ねーだろ、約束したんだからな、……というか俺がいねーとアイツどこいくかわかんねぇだろうしな

天竺に連れてってやんだよ、借りは返す主義だ

丁度今日がアイツと俺の出会った日だな、……だからアイツ、飯作るなんて言い出しやがったのか

そもそも何で覚えてるかって?

仕方ねぇだろ、あんな俺の生きている時間で一番濃くて鮮烈で強烈で馬鹿みたいに現実的で、全てが始まった日の事だ

忘れたくても忘れられねーよ、記憶の奥の奥にへばりついているアイツとの初めての記憶だしな


……こんくらいでいいだろ、悟浄

話し疲れた、休ませろ

……そういえばアイツ、何してんださっきから、また女口説いて宿屋の金を浮かせようとしてるのか?

どうでもいい、俺は寝る、……ああ、その花には触んな、触ったら殺す

あ゛?その花はな……咲いてたんだよ、宿屋のトコにな、ふもとでは冬はすっかり終わっていたらしいしアイツが好きだって言った花だ、この日くらいいいだろ、別に

……別にそーゆーのじゃねぇ、変な勘ぐりいれんな

俺は寝る、飯まで起こすな……って、アイツ何処行きやがる?あ?買い物?一人で行くのか?待て!なんで路地を通る!そっちは市場じゃねェ!!悟浄!八戒はどうした?……また別の女口説いてる!?待てテメェ!一人で行ったらまた迷うだろ!悟浄留守番してろ!先に行くな!!待て!そっちは川だ……って落ちてんじゃねー!!





「……あーあ、悟空先輩行っちゃったです」

「いいじゃん、悟浄君、あれだけ聞けたら」

「あれ、八戒さん戻ったですか?」

「知ってたくせに」

「それにしても、――悟空って本当にお師匠様が好きなんだねぇ」

「はいです、今まで時間を感じないとかいいながら出会った日が500年後ということだけを知っていたり、出会った時の事、台詞を一字一句言えたり、わざわざこっちに咲かない桜をそこまで取りに帰ったり……」

「むかつくー、はラ立つー、俺だってすきなのにー」

「八戒先輩が出る幕じゃありませんね、諦めたらどうです?」

「えーでもなぁ」

「あのめんどくさがり屋のお師匠様が悟空先輩の好きな晩ご飯を作るんですから、相思相愛なんですよ、あの二人」

「……この花、捨ててやろうかな」

「やめといた方がいいですよ、お師匠様、怒ると恐いです」

「ちぇ」




山吹西遊記夢

楽しいのは何故だろう


これはzuizuiがふいに思いついた山吹コントです
RUSHを知らない方は不明だと思います
そして亜久津が不憫です
それでもいいなら


三蔵→ヒロイン
悟空→亜久津
悟浄→壇
八戒→千石





「暇だ」

「……何、いきなり悟空」

「一週間前からずっとこの砂漠をずっと歩いてる、……暇だ」

「マラソンを渋る中学生みたいな事言ってんじゃないわよ、それにこの旅は歩みつづける事に意義があるのよ、馬鹿」

「だったらテメェは何で馬に乗ってやがる」

「人間だもの、お師匠様だもの、偉いんだもの、あんた等みたいな化けモンと一緒にされちゃー困るわよ」


「……誰が化けモンだぁ!?この破戒僧!」

「生意気な口をきいてると、頭ギリギリ絞めるわよ、クソ白髪猿」

「テメェ……!!!」

「あーお二人さん、喧嘩しなーい、……君も可愛い顔が台無しだよ?」

「八戒さん、私一応貴方より偉いんですけど」

「そうです!悟空先輩もお師匠様も喧嘩はよくないです!」

「悟浄君、これは説法と言って駄目な子に駄目じゃない道を教える大切な事だから、ね?」

「ダダダダダーン!そうだったですか!?」

「嘘教えてんじゃねーよ!」

「はぁ……優紀ちゃん、じゃなくてお釈迦様も人が悪いなぁ、こんな問題児を連れて天竺まで行けだなんて、先が思いやられる」

「テメェ……!!喧嘩売ってんのか!?」

「暇だ暇だ五月蝿い弟子を構ってあげてるんでしょうが、ありがたく思いなさい」

「ケッ」

「それにねぇ、こんな広い砂漠とはいえ町はあるし、野宿なんてしなくていいのよ?ベッドで寝れるし、寒さに凍える事も無い、……ありがたみがわかってないわねぇ」

「……うるせーよ、歩く事が暇だって言ってんだよ」

「だったらアンタも馬に乗る?でも私は降りないわよ、それでもいいなら後ろに乗りなさい」

「い、イヤに決まってんだろ!!」

「あーあ、あれもイヤ、これもイヤ、まったく幼子だったら可愛げでまだ許せるけどこんなにデカイ猿じゃ、ねぇ八戒さん?」

「まったくまったく、俺だったら君との旅は天国だからね!君の傍にいることが暇なんて思ったこと無いよ」

「そう?八戒さん、私も貴方を見てると飽きないわ」

「僕もこの旅楽しいです!」

「愛してるわ、悟浄君」

「………ケッ、付き合ってらんねぇ」

「もー……、あんまり可愛くないと、頭のワッカ、首に移すからね

「な!」

「念仏を唱えると、首が……キュッ

「このドS坊主!いい加減にしねーと殺すぞコラ!!」

「やれるもんならやってみなさいよ、金のワッカよ、ギリギリとだんだん力強く攻めるように絞まれ

「ぐああああああっ、何でそんな指定付きなんだぁぁぁあぁぁあああああ!!(ギリギリ)」

「ドSがなせる技よ」

「つまんねー技磨くなぁぁぁぁ!!(ギリギリギリギリギリ)」

「さてと、そろそろ日が落ちるし悶える猿なんて放置プレイして町探すわよ」

「ダダダダダーン!地図を見ると近くにけっこー大きな町があります!」

「ぃあああああああッ!!」

「へー、――今日こそは、一緒のベッドで添い寝してくれるかい?」

「八戒さん、貴方も仏道に帰依する物なら女人禁制の言葉、よおく頭に叩き込んでね?」

「ぐ、ぐぅぅぅぅ……!!」

「悟浄君、ここからその町まで何キロ?」

「南南西に3キロ……です」

「ふむ、日没まで考えればまだ間に合うか……」

「センセー、悟空君が白目向いてマース」

「いつものことじゃない、八戒君」

「お師匠様!顔色がやばいです!スカイブルーです!」

「かえって綺麗じゃない、……まぁ元々むかつく程の美白肌だけどねぇ、仕方ない、じわじわとゆっくり緩みなさい、金の輪

「一気に緩めやがれ!!!」

「馬鹿ね、アンタの血流を心配しての行動よ?」

「止めたのは何処のどいつだ」

「さぁ、町にしゅっぱーつ」

「テメェ!!」

「まぁまぁ悟空落ち着いて」

「そうですよ、悟空先輩、逆らう人を間違えてますよ

「そうそう、私上、アンタ下、忘れないでね~」

「……けッ」

「でもおかしいなぁ」

「ん?何がだい、悟浄君」

「僕達と出会う前、二人っきりで旅をしていたんでしょ?よく悟空先輩死ななかったなぁって」

「おい」

「あら、わからない?壇君」

「はいさっぱりです、お師匠様」

「俺も、でもどーでもいいや!……で、お師匠様、俺と添い寝してくれる?」

「一応設定では男なんだけど」

「おい!テメー等少しは黙れ!……頭に響く」

「二日酔いのおっさんか」

「そうしたのは何処のどいつだ(2回目)」


「はいはい、さ、今日も宿屋に泊まれるわよー」

「まずはー×××してー、そっから○○の体位に移行してー」

「八戒!テメェ黙りやがれ!!」

「自分声が一番うっさいっつーの」

「あ゛あ゛!?テメーわかってんのか!?この男がテメーに……」

「も一個金のワッカ貰えばよかったなー、八戒さんの股につけて、ギリギリと締め上げる

「やーん、何プレイ?」


「……付き合ってらんねぇ」

「?悟空先輩にはいらないですか?」

「頭で充分」

「……ケッ」

「いっつも、お師匠様のお部屋に行かれてるのに?」

「!!!!!」

「夜遅く、いっつも僕達の部屋を抜け出して、お師匠様の一人部屋へ何しに行ってたんですか?悟空先輩」

「な、てめ、壇、何を言って!!」

「僕の名前は悟浄ですよう」

「でも、何で、おま!!」

「こっそり行ってるつもりでもバレバレです!」

「悟浄君、これはしょうがない事なの」

「はい?」

「悟空は子守唄と添い寝と絵本の読み聞かせがないと眠れないの」

「な!」

「だから、仕方なくね?」

「そうだったですか~、だからずっとお師匠様の傍にいるし、傍を離れないし、逆らえないんですね!」


「だったら俺もベッドの中であの手この手で眠らせて!」

「永眠させてやろうか!」

「……別に部屋に来るだけで何にもしないし、ベッドに入れてやっても逆らわない割りには何もしないし……」

「何言ってんだ///!!」

「まぁいいわ、さー皆、町を目指すわよー、そろそろ危険よー」

「はいです!」

「うへへー、楽しみー」

「八戒!!」

「あー、本気でかわいいわ、悟空、だから構ってあげるのよ?」

「付き合ってらんねぇ!!」

「付き合いたいなら……変にヤキモチ妬かない事、ね?」

「///////!!」

「あー、一生このままですね、この二人」


こんな感じの山吹西遊記夢
スッゲー楽しいのですが、どうしましょう(知るか)


.

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