すべての感情が無になる瞬間を、どこか僕は望んでいる。生きること、死ぬこと。物心ついたころには片端から忍術を叩き込まれ、僕は優秀に育った。与えられた任務をこなす為に時には戦場で、時には家庭で、時には褥で、幾度となく僕を発揮してきた、はずで。
「大蛇丸様…」
左腕のすべてを食いつくさんばかりに疼く鼓動は貴方の証であり僕の証である。叶わなかった再生を成し遂げんと僕の体で。それに必死で抗う僕もその何処かに。
任務のために作り上げては壊してきた人格とは違う、僕自身。
強くあること。弱さを捨てて。僕に侵食する大蛇丸様を僕の力で屈服させる。確立される僕自身の存在。実感する自我。
失うつもりはない、
(僕を、誰を。)
望む世界は、まだ現れない。
きんだんのカ ブ → オ ロ!
5月くらいから続く思いを形に!(出来てない・出来てない)
(脱兎)
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