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ハルヒが嫌なやつになりました。

BL氏ね、消えろウザイとか思うやつは見ないでくださいよ。
自己責任を忘れずに。














必要とされたから僕達は生まれ、真実、神の名の元に生きてきた。
「古泉」
いつからだろう、皮膚で感じ取れる以外の温もりを肌に感じたのは。一定のリズムしか刻まない胸がぎしりと痛んだのは。与えられる幸福以外からくる慈しみを、そして何よりも欲望を、留められたはずの意思を知ったのは。わからない。途方もない昔よりもずっと先、しかし三年前に完全として生まれた僕達は進化もせず退化もせず真綿の首輪を着けて跪く。
絞められる苦しみを唯一の生としながら。
「あーあ……」
骨が骨でないことを、肉が肉でないことを、古泉一樹が僕でないことを知れたということは幸せだったのかはもうわからない。ただ崩れる視界の中でようやく目覚めた自我はどこまでも澄み切っていた。古泉一樹の父、母、出身学校、好きな食べ物、趣味、特技、タイプ。虚構と僕は同じもので出来ている。伝えたい。彼に僕を。僕を。
「僕は、ボードゲーム嫌いで」
「古泉」
「あと、読書は好きじゃない。もっと外で、世界を見たい。昼休みはグラウンドで遊びたかった。星は好き、だけど、野球よりサッカーを」
「古泉、しゃべるな」
「選ばれてなど、いない、僕は、古泉一樹じゃない」
「やめろ」
「古泉一樹じゃ、なかった!」
「やめてくれ!お前は古泉だ!認めろ、認めてくれ!」
「僕は自由だ!」
初めて吸う空気を、踏みしめる大地を、視界に映るすべてが愛しい。僕が生まれた瞬間は、古泉一樹の死の瞬間であり、僕の死へのカウントダウンでありその無の時間は限りなく僕を押していく。すべての鎖が落ちきった僕の体は本当に身軽で苦しいことなどなくて、其の素晴らしさを彼に教えたかった。彼の体を抱きたかった。僕の腕で、僕の手のひらで伝えたかった。彼にいとしさを、そしてどれだけ焦がれたか。
神に必要とされていない僕を。与えられた古泉一樹という役割でない僕を。古泉一樹の代わりはいくらでもいるけど、代わりの聞かない僕を貴方が欲して。古泉一樹を愛したといったその口で。僕も。
「僕も」
「口を閉じろ、やめろ」
「僕も貴方が」
「駄目だ、駄目何んだ、わかったから、俺は知っている。だから言うな」
「明日から、古泉一樹がまた、其の前に、僕だって」
「俺が悪かった。お前が古泉であっただろうが、そうじゃなかろうがどうでもいいんだ。お前いてくれ、消えるな、消えるな、消え」
「あなたが」

不必要にならずとも、神は僕などいらない。



古泉一樹はこの世の人間ではないです。死んだとかそういうのではなくて、ハルヒが閉鎖空間の消滅を自分を神だと祭りあげる人間達がほしかったので生まれた存在。森さん達も同じ。いらなくなったりしたら消える。其の中で古泉一樹はハルヒが欲した人格で、キョンの友人足りえる人間を用意したものでキョンが古泉に近づきすぎたりすれば、自動的に古泉から離れるようプログラムされていたのだが、バグが起こってしまった。
ゆえに不必要とされた古泉一樹は古泉一樹の資格を剥奪されました。
キョンに恋した彼が生まれました。
明日になれば、また新しい古泉一樹がキョンの目の前に現れるんじゃないんですか?(投げやり)
ハルヒが古泉を必要と思った場合ですがー。



……つか古泉消失って絶対ハルヒがいやなやつになるよなぁ。個人的に消えた古泉は戻ってきてほしくないよ。消えたままでいいよ、やつは。


(後味悪い、脱兎)
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