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俺は女の子が好きだ

女の子の好みも、最近ロリ専門!とか塾女専門!萌え系専門!とか増えてるけどさ、俺は全部の女の子が大好き!

好きもただの好きじゃなくてなんつーかリスペクト系?

守って欲しい系の女の子も大好きだけど、強く芯が通った戦う女の子も大好きでさ、てゆーか女の子の好き嫌いって造形の可不可って訳じゃないじゃん!体格のいい子も男より背の高い子もオタク系(なんか差別的だけど、物知りってことじゃん)も全部好き!というか世界中の女の子がタイプ!!

ま、女の子を悲しませる女の子は無理だけどさ、駄目ジャン、女の子なのに女の子悲しませちゃ!!

女の子は誰だって笑顔が一番!そう思わない?

笑顔見るとスッゲー癒されるしさ、すっげー嬉しくなる

なんか薬?みたいだね、俺的に女の子って

だから大好き





「だったら雹はどうなんだよ」




聞いてくれるな、そんな事





◆毒・どく・毒 in『z』ver.◆




「……何だよ、コレ」



俺は縁側に無数に散らばる紙の一つを取り上げてため息を付いた

オレンジ色のそれは、材質から言って俺が幼児時代慣れ親しんだ折り紙らしい

しかしそれは俺の記憶にある正方形のものでなく、何と言うか、ホラ、何か、丸いような、でも何か凸凹があるような……と唸ってみたがわからない

俺がいつまでも唸っていると伐は不機嫌そうに言った



「ああ!?星に決まってんだろうが!!」

「……ああ、見ようによっては」

「流れ星だからな、ソレ」

「何で微妙にロマンチックなんだよ」

「いいんだろ!誕生日っぽくて!」

「……恭介さんはともかく、似合わねぇーなぁ……」

「うっせぇよ、ったく、お前も手伝え手伝え!」



そう言って伐は鋏を俺に向かって投げた

何をしやがんだ、アホ、と俺は言ったが、伐はまたオレンジの変な物体を細かく切り刻んでいるので、しかたなく俺は伐の隣に座って白い折り紙を取る

流れ星を作る気はないので、俺はじょきじょきと白の折り紙を細く縦に切った

まったく、せっかくの日曜日に何してんだろう

そりゃ、別に暇ですることなかったからとは言えこんな所を赤也にでも見られたら恥で生きていけない

笑えるじゃないか、あの女好きの俺が、休日割いて友達の家であのブラコン双子の誕生日パーティーの御手伝いをしてるなんて

笑えないだけじゃなく、ため息も重い



「おい、さっさと切れよ、帰ってくるだろ」

「今切ってるさ、それに雫さんの事だ、今ごろ二人とも体のいい着せ替え人形でしょーよ」

「………」

「妬くな、マザコン少年」

「妬いてねーよ、それに、何切ってんだよ」

「馬鹿か、お前、誕生日っつったらワッカだろ、ワッカの長い奴」

「時間掛かるだろうが」

「お前の流れ星よりはマシだ、アホ」

「んだと」



ぎらり、と睨んでくる伐を無視して俺はじょきじょきと折り紙を切り終える

そして次の折り紙を伐から奪い、そしてまたじょきじょきと切る

やべー、結構嵌るかも、コレ



「なぁ」

「ん?」

「雹、元気か?」

「一緒にくらしてんのに、何言ってんだ」

「いや、なんつーか、一応俺のアニキになるんだけどさ、アイツ前に暮らしてた家に泊まってるみたいなんだよ」

「あれ?でもたまに俺んち来るよ、雹」

「だからお前に聞いてんだよ、元気かって」


じょきじょき

俺は折り紙を切る

縁側から見る伐の家の庭はとても広く、わだかまりなんて無いように見えた



「元気だよ」

「……」

「この前なんてさ、俺生徒会室で寝てたんだよ、起きたら上にぴったり雹が乗っかっててさ、もー大変で大変で」

「………」

「そんな泣きそうな顔をするな伐、俺も雹も前と後ろは清い」

「あ、ああ」

「というか、俺と雹が出来てるっつーアホかつ無謀かつありえねー未来予想図を描いちゃった脳味噌いっちゃってる奴って誰かな」

「ひなた」

「――ふ、可愛い事言ってくれるじゃないか、ひなたちゃん、しかしその考えは不正解かつ間違いだ、下手な鉄砲でも弾という信憑性がないと当らないぜ」

「でも」

「男が男の上に乗っかったくらいで出来ねーよ、もういっぺん保健体育学んで来いやコラ、一応学校教諭の息子だろボケ」

「16年間男をやっている俺からして、思春期の、しかも道に迷いやすい時期に男と男がソファーの上で仲良く寝ていると聞けば、それなりに寒気するぜ」

「いーんだよ、雹忘れてるっぽいし」




そう言って、俺は鋏を置いて今まで切ったやつと繋げ、わっかのようにする

まるでザキちゃんの鎖みたいだ、とうっとりしてみた

ふふふー、この前会ったけどザキちゃん一段と可愛かったなー、いやいつでも可愛いんだ、うん

今度またあのレディースさん達と一緒にバトりたいものだ、うん





「雹はスゴイよ」

「……」

「俺みたいなボンクラがやるべき仕事もやらんでいい仕事も全部ごっちゃにして、九朗もやっぱまだわだかまりがあって、全部上手く行かない、それでも、全部一人で上手くやっている」

「……」

「それにこうやって誕生日やってくれる家族が居るし」

「いらないって言ったんだけどな、雹は」

「照れ隠しだ、わかってやれ」

「……」

「アイツはいつまでも謙虚が美徳だと思っている、どっかのアメリカンマッチョじゃないが、それじゃ何時まで経っても道は開けない、どんな道だってな」




俺は、しゃらり、と繋がった白のワッカを掲げる

まだ日が高いのか、それは透けるように太陽を通す

凍てついた正義を、暖かな太陽が溶かせばいい

そして彼のわだかまりが早く溶ければいい

冬は、もう終わっているのだ

今は4月4日

君が生まれた、大切な日





「わかってるさ、雹は誰より頭がいい」




白い鎖

ホントは、いつか触った雹の髪に似ている

そう思って、微笑んだ





「もう、一人じゃないからな」





可愛い可愛いあの子達が俺の薬なら、雹はきっと毒だろう

俺を甘やかして、動けなくする毒

染み込んで、俺を放さない

――いつか、彼が一人じゃなくなって

家族がいて、弟が二人もいて、一人なんかじゃなくなった時

俺なんかがいなくても大丈夫な時

そんな日が、早く、より早く来ればいい

俺が毒から解放される日

その日が来る前に、俺はこの毒から抜け出さなければならない

彼との別れは近い方がいい




「で」

「何だ」

「誕生日、といえば、誕生日プレゼントだよな」

「まあ、な」

「俺なんも用意してねぇよ?だって雫さんにいきなり呼び出されたんだからな」

「俺も用意してねぇ」

「ほー、お前もいい度胸だなぁ、アニキなんだろ、雹」

「でも長いリボンを用意した」

「ふーん、まぁいいんじゃねぇ?雹も可愛い髪留めが欲しいだろうし、うん」

「………」

「ん?何かな、俺の胸に広がる物凄い嫌な予感&最悪の未来予想図は」

「ピンク色なんだぜ、それ」

「うんうん、可愛いだろうな、きっと、俺的にそんな可愛さはわからんが、きっと雹が女性なら可愛いだろう、何たってピンクだ」

「巻くのは、雹じゃねぇ」

「ほう、じゃあ何しに長い」

「……ホラ、恭介が、お前に巻いてさ、雹の寝室に」

「ふ、伐、恭介さん直伝幻影キックか雷蔵さん直伝夜叉車、頭に喰らいたいのはどっちだ?その気味が悪く趣味も悪い馬鹿げた考えを脳細胞の死滅と共に消し去ってやろう」

「お、俺は反対したんだぜ!?そんな事よりもっと別に…」

「で、君の手にもつながぁいピンク色の……オイコラ、これリボンじゃねーよ、麻縄じゃねぇか!なんつー本格的なモンで代用してんだオイ!」

「う、上手く縛れば、抵抗できないって」

「テメェが縛られてろアホー!!!」

「あ、チャイム!!!ほ、ホラ母さん達帰って……」

「夜叉車ァァァ!!!」

「ぎゃああああ!!」




誰が溶かしたか、その凍てつく光を

誰が殺したか、心に潜む獣を

誰が抜いたか、言葉の刺を

誰が消したか、一人の傷み

それはまさに、毒のように

日々、犯されていく

周りが急かすほどに



「それって別に友情でも構わなくねぇ!?」

「……末期なんだよ、多分」

「伐ー!!」



刺激的すぎる君と非現実な日常を

――これからもずっと

毒を吐く君に毒され続ける毎日を

――君の、傍で



end

続きは此方

コメント

うひょう

2006-05-05 07:45

雹夢やっぱり最高です!


やっぱりzuizuiさまは話がうまいなぁ…伐にも恭介にも雹にもきゅんきゅんきます☆


早くくっついちゃえばいいのに…(ぽそ)
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