本当はイエスキリストさんの誕生日なんだよ、と不二が言おうと私の脳内でのクリスマスと言えばサンタに始まりサンタで終わる。
そりゃ純真無垢(私にも確かにあった。そんな時代が)な子供の頃はクリスマス=夕飯がご馳走な上デザートはケーキ、イイコであるなら見知らぬオジサンからプレゼントを貰える、そんなウルトラCな日だった。
しかしいかんせん。人間誰しも年を取るもので、成長と言ったら話は早いが時代の流れは人を大人にさせる。
現に今の私はサンタなんて言うジジィ個人が存在するなんて思っちゃい無いし(一応団体としては存在しているらしい、夢が無いったらありゃしない)、不法侵入に不審物放置が許される今の日本じゃない。
だがしかし、
だからと言って夢を見る見ないはまた別の話。あのいたいけな少女時代から成長を果たしたとは言え、私はまだ18歳、ついでに未成年。
サンタなんか居ちゃいないが、プレゼントを寄越してくれる人間に当てがないわけがない。もちろん親族抜きで。
友達と言えば友達。
でもそんな関係は3か月前に私の絶叫告白とヤツの熱い抱擁とでぶっちぎっちゃってて。
大学進学を期にヤツが一人暮らし始めてて、当たり前のように合鍵もらってて。
クリスマスってこのある意味ご当地異文化コミュニケーションの島国日本では恋人達の祭典ということになっていて。
街角にはクリスマスツリーに届け出も出して居ない偽サンタアルバイター。プレゼントを渡すでもなく看板だけもって客引きしているヤツがなれるなら私だってなれるだろう。
今すぐドンキ行って衣装を買う。甘いケーキはヤツが嫌うのでカット。つーかご飯なんて食べてる暇あるかしら?食べなくても私がデザートよほほほのほ。一週間前から冬休みに入ってるから明日の朝がつらかろうが構わない。
いや、アブノーマルな世界はまだ見たくないけど。
一年に一度。
普段被るツンデレの仮面を取り去り、いざ、第二ステップへ!
まああの鉄仮面が私のジョークをわかってくれるかどうかに今夜の采配はあるけど。
いっか、アイツむっつりスケベだし。
そんなわけで、
「今日の衣装はミニスカサンタさんー+黒ブチ眼鏡ー&黒ニーソッ」
「………」
「ちなみに下はパンツブルマでー、ちらーん」
「……………」
「絶対領域ーいえー」
どこの話だか忘れたが血のクリスマスってあったような気がする。
いや、バレンタインか。
「とりあえず、25日に何が悲しくてテニスの練習試合をやる寂しい部活話とか知んないし、練習試合であれ氷帝学園さんに負けたくないっつーのも知んないし。つか悪いのは人がせっかく恥を忍んでミニスカサンタ(+眼鏡+ブルマ)履いてメリークリスマスマイダーリン☆って感じで出迎えてやったのにスカートちろっとめくった瞬間に一晩中鼻血ぶっぱなしてヘロヘロになってる拙宅の部長さんじゃないかな?かなかな?」
「連帯責任で真っ赤に染まったコートの掃除ヨロシク」
時期外れにも程がある。しかし書いたのは4/15だったり。
突っ込み厳禁
(脱兎)
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